レンタルサーバーの移行を実施する場合、Webサイトの移行やバックアップの取得など、やるべき作業が数多くあります。
万が一、移行時にミスが発生すると、深刻なトラブルに発展するケースも。
例えば、大切なデータを損失したり、サーバーが長期間停止してしまったりなどのケースです。
初めてレンタルサーバー移行をする場合は特に、トラブルなく移行が完了するか不安な方も多いでしょう。
そこで本記事では、レンタルサーバー移行時のポイントや注意点、具体的な移行手順について詳しくご紹介します。
記事の最後では、サーバー移行のサポートも可能なレンタルサーバー「スピーバー」もご紹介。
レンタルサーバーの移行に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
レンタルサーバーを移行する方法2つ
レンタルサーバーの移行方法は、大きく2つあります。
それは、自分自身で作業を行うパターンと、外部の業者に依頼するパターンです。
この2つの方法は、それぞれ移行に伴う手間と費用が異なります。
それぞれの詳細を、以下にご紹介します。
自分自身で移行する
レンタルサーバーの移行は自分で行うことも可能です。
自分ですべての移行作業を行えば、移行に伴う費用は基本的にかかりません。
しかし、代わりに膨大な時間と手間が発生します。
加えて、作業に不備があれば、サイト停止などの重大なトラブルに陥るリスクが伴います。
レンタルサーバーの移行には、メールやWebサイトのデータ移行などのさまざまな作業が発生します。
また万が一、作業ミスが発生すれば、メールの利用ができなくなったり、Webサイトの表示が停止したりなど、業務に甚大な被害を及ぼしかねません。 このため、移行手順と必要な作業内容はしっかり理解しておく必要があります。
外部業者に依頼する
レンタルサーバーの移行作業は、外部業者に依頼することもできます。
移行の作業時間が確保できない方や、作業ミスの影響が不安な方には、レンタルサーバー業者や専門業者が提供している「サーバー移転代行サービス」の利用が簡単でおすすめです。
外部業者への依頼のため作業費は発生しますが、ミスなく確実に移行したい方にとっては安心できるサービスです。
レンタルサーバー移行時の注意点
移行によってデータ消失や不具合を発生させないためには、移行時の注意点をあらかじめ知っておくといいでしょう。 そこで、本章では、移行の際に気をつけるべき注意点を4つご紹介します。
WebサイトのSSL化を行う場合は、事前にSSL証明書を取得する
今やWebサイトのSSL化は、ホームページ運用において必須に近い時代です。すでに旧サイトでSSL化を済ませている方も多いと思いますが、サイトの移行時には、新サーバーでもSSL化も忘れずに行いましょう。
まずは移行先のレンタルサーバー業者にて、SSL証明書の取得ができるか確認しておきましょう。基本的には、ほとんどのレンタルサーバー業者でSSL化が可能です。
新サーバーに引っ越したあとのホームページをSSL化をするためには、事前にSSL証明書を取得し、サーバーにインストールしておく必要があります。
移行先サーバーを運用し始めた段階でSSL証明書が取得できていなければ、SSL化が完了できません。
Webサイトの内容次第では、SSL化が完了していないと正常に表示できなくなる可能性もあるため注意しましょう。 移行先サーバーの運用開始前には忘れずにSSL証明書を取得し、SSL化ができるようにしておきましょう。
移行元・移行先両サーバーの併用期間を確認する
レンタルサーバー移行時には、新・旧サーバーを同時に運用する「併用期間(移行期間)」が必要となります。
これは、DNS(ドメインネームシステム)の切り替えに2~5日程度かかるためです。
この間、新・旧サーバー両方が稼働していないと、該当ドメインで運用しているホームページやブログなどのWeサイトやメールが使えなくなってしまいます。
そこで、レンタルサーバーの移行を始める前に、移行元と移行先のサーバーの併用期間を決めておきましょう。
作業ボリュームによりますが、できれば1か月程度は新・旧両サーバーが動いている状態にしておきたいところです。
なお、この期間は2つのサーバーを併用することになるため、料金も重複してかかります。 しかし、メールやWebサイトの停止といったトラブルを避け安全に移行を完了するためには、やむを得ない出費と考えましょう。
サーバー・メールデータのバックアップをとっておく
移行作業には大切なデータが失われるリスクが伴うため、移行前には必ずサイトデータのバックアップを取っておきましょう。
具体的なバックアップのとり方については次章「3-2. 移行元のバックアップを取る」でご紹介します。
また旧サーバーで使用していたメールについては、ご利用状況によって対策が異なります。
注意が必要なのは、メールソフト側の受信設定がIMAP(アイマップ)の場合です。
設定がIMAPの場合、受信メールは手元の端末内ではなくサーバー内に保存されるため、旧サーバーが削除されるとメールデータも一緒に消えてしまいます。
よって、過去のメールデータを残しておきたい場合には、事前にメールデータもダウンロードしておく必要があります。 具体的には、受信設定をIMAP からPOP(ポップ)に変更し、サーバーから端末内へメールデータをダウンロードしておきましょう。
メール利用者等へ事前アナウンスが必須
一般的に、メールの受信設定(IMAP・POP)は統一されているケースが多いですが、混同している場合もあります。
そのため、メールアカウントごとにメールデータの保存先が異なる場合があるため注意が必要です。
前述したとおり、設定がIMAPのまま旧サーバーを解約してしまうと、サーバー移行によって、そのアカウントのメールデータは消えてしまいます。 大切なデータが消えてしまわないよう、事前にサーバーを移行する旨をメール利用者全員に伝え、メールソフト設定がIMAPなのかPOPなのかを、メール利用者全員に確認しておきましょう。
レンタルサーバー 移行手順の解説!
レンタルサーバーの移行をスムーズに進めるためには、しっかり手順を把握して移行計画を立てておきましょう。
サーバー移転の手順は、大きく以下の4ステップに分けられます。
- 事前確認と新サーバーの申込み
- 旧サーバーのバックアップを取る
- 新サーバーの環境構築をする
- サーバーの切り替え
これらの手順をしっかり行えば、トラブル発生の確率を限りなく最小限に抑えられます。
事前確認と新サーバーの申込み
レンタルサーバーの引っ越しを考えているのであれば、引っ越し先サーバーを選定するための事前確認をしておきましょう。
レンタルサーバーを他社に移管するのは、現状のサーバーに何らかの課題や不満があるからだと思います。
例えば、以下のような不満があるのではないでしょうか。
- サーバー稼働率が低い
- サポート対応に不満がある
- スペックが足りなくなった
- 料金が高い
新サーバーの選定においては、抱えている課題や不満を解消できるかがポイントです。サーバー稼働率やスペック、サポート体制など、どんな点を重視すべきか事前確認をしておきましょう。
料金やスペック、プラン変更のしやすさなど、さまざまな要素を検討し、納得できたサーバーに申し込んでください。
なお、おすすめのレンタルサーバーについては以下の記事にまとめていますので、こちらもぜひご参照ください。
旧サーバーのバックアップを取る
同じWebサイトを新サーバーでも公開(サイトの引っ越し)をするのであれば、サイトデータを新サーバーに移行(アップロード)しなければなりません。
そのため、移行前の準備として旧サーバー上のデータをバックアップする必要があります。
Webサイトのデータのバックアップには、一般的にFTPソフトを使います。
FTPソフトでは、手元のPCとサーバーをつなぎ、ファイルのアップロードやダウンロードができます。 FTPソフトで旧サーバー内の必要なデータをダウンロードすれば、移行データの事前準備は完了です。
移行先レンタルサーバーの環境構築をする
移行先サーバーの契約が完了したら、新サーバーのサーバー管理画面から、移行のためのセットアップ(環境構築)を行います。
事前に新サーバー内の環境構築を行っておくのは、メールやWebサイトをスムーズに動かすためにとても重要なポイントです。
トラブルなく移行するために、旧サーバーと遜色なく使えるよう新サーバーをセットアップしておきましょう。
「移転先サーバーに現行サーバーの設定を複製」するイメージで行うとスムーズです。
なお、環境構築の流れは主に以下6ステップとなります。利用しているサービスによって異なりますので、マニュアル等を確認しながら設定してください。
- 旧サーバーでWebデータのダウンロード
- 新サーバーのFTPアカウントの作成
- 新サーバーにWebデータのアップロード
- 新サーバーでデータベースを作成
- 新サーバーにデータをインポート
- 新旧メールアカウントの併用設定
サーバーの切り替え
セットアップ・データの移行が完了したら、最後にDNSサーバーを変更します。これで、新・旧のサーバーが切り替わります。
DNS(ドメインネームシステム)とは、サーバーに割り振られたIPアドレスとドメインを結びつけて振り分けるシステムです。
このシステムは、ドメイン登録業者あるいはレンタルサーバー業者のDNSサーバー上で動いています。
サーバー移転前であれば、DNSサーバーは「移転元」サーバーに振り分ける設定がされているため、DNSを切り替えて「移転先」サーバーに振り分けられるようにしなければならないのです。
ただし、DNSの切り替えとその反映には数日かかりますので、「2-2. 移行元・移行先両サーバーの併用期間を確認する」で説明したように旧サーバーと新サーバーの併用期間を設けてください。
移行に伴う作業がすべて完了したら、旧サーバーの解約手続きを忘れずに行いましょう。
レンタルサーバーの移行なら「スピーバー」がおすすめ!
Speever(スピーバー)は、弊社が提供するレンタルサーバーサービスです。
共用サーバーやVPS(仮想専用サーバー)など、サーバーの提供を15年以上にわたって行い、これまで多数のお客さまにご活用いただいています。
■利用状況によって選べる豊富なプラン
スピーバーでは幅広いニーズに対応できるよう、豊富なプランを取り揃えております。
ご利用状況に応じてプラン変更も可能なため、最適なスペック・料金でご利用いただけます。
■充実したサポート体制
Speeverの特徴は、高品質なサポート体制にあります。メールやホームページのみにとどまらず、パソコンの使い方なども可能な限りサポート対応いたします。