この記事の目的
今やビジネスにおいてコンピュータ・情報・通信などを中心とする「IT用語」に対する知識は欠かせません。
あまり馴染みがない各分野のIT用語を、なるべく専門用語を使わずに解説していきます。
この記事の対象読者
Web制作を始めたばかりの人。
自社のWebマーケティングを任された人。
専門用語についていろいろ知りたい人。
Webマーケティングを行なっているが、言葉の定義を再確認したい人。
など、Webに限らずDXに携わるすべての方に。
GIFとは
GIF(ジフ)とは、Graphics Interchange Formatの略で画像形式の一種です。拡張子は「.gif」。256色の色数を表現することができ、可逆圧縮(lossless)方式でデータを保存しています。簡易的なアニメーションを表示できるのが特徴です。ファイルサイズが小さく、透過処理が可能なため、ロゴやイラストなどシンプルな画像にも向いています。本記事ではGIFのメリット・デメリットを紹介していきます。
GIFのメリット
GIFは1980年代にファイルサイズが小さい可逆圧縮フォーマットとして公開され、写真などに適したJPGとともに初期のウェブで広く普及しました。そんなGIFの主なメリットとなる特徴を紹介します。
アニメーションが作れる
GIFの最もユニークな特徴は簡易的なアニメーションを表現できる点です。パラパラ漫画の要領で静止画を連続再生させることで短いアニメーションを実現しています。
自動的に再生される
通常の動画は、ユーザーが再生ボタンをクリックする必要があるのに対して、GIF動画は自動的にループ再生されます。何も操作しなくても画面上でアニメーションが動いているので、ユーザーの目に止まりやすいのが特徴です。
透過処理ができる
GIFで扱える色数である256色のなかの一色を透過色として指定することで、画像の背景などを透過させることができます。
ロゴなど四角い背景があると目立ってしまうような画像でにおいて、背景の白を透過色に指定するなどして使われます。
ファイルサイズが小さい
GIFはファイルサイズが小さいため、データ通信量を抑えることができます。
通信速度が遅い初期のウェブでは動画再生は現実的ではありませんでしたが、GIFは小さいファイルサイズの画像をつなぎ合わせてアニメーションを実現できるため、通信速度の影響を受けづらいアニメーションとして人気になりました。
簡単にアニメーションが作れる
GIFのアニメーション作成は動画編集よりも簡単です。必要な静止画と変換ツールで誰でもアニメーションが作成できます。
GIFのデメリット
GIFのデメリットは以下のとおりです。
扱える色数が少ない
GIFは最大256色までしか扱えません。そのため写真やグラデーションなどの表現は向いていません。
音声はない
GIFはアニメーションが可能ですが、あくまで画像なので音声を入れることはできません。
長尺の動画には向いていない
長尺の動画には大量の画像データが必要なため、一般的な動画よりもGIFのほうがファイルサイズが大きくなってしまう場合があります。ファイルサイズが大きい点を受け入れて使うとしても、アニメーションの再生速度が一定ではなくなるなどの弊害がおきます。
また動画と違いコントロールバーが無いので、利便性の点でも問題があります。
その他の画像形式との違い
ウェブサイトでよく使われる画像形式はGIFの他にJPG、PNGが挙げられます。それぞれの違いについて比較します。
画像形式 | JPG | PNG | GIF |
---|---|---|---|
色数 | 約1677万色 | 約1677万色 | 256色 |
圧縮方式 | 非可逆 | 可逆 | 可逆 |
ファイルサイズ | 小さい | 大きい | 非常に小さい |
透過処理 | ☓ | ○ | ○ |
アニメーション | ☓ | ☓ | ○ |
近年では、JPG、PNG、GIFのそれぞれのメリットを併せ持つWebPやAVIFといった、次世代型画像フォーマットが普及してきました。気になる方は以下の記事を御覧ください。
まとめ
GIFはファイルサイズが小さいアニメーションが作成できるメリットがあります。このメリットは通信速度が遅いインターネット初期において、その有用さが注目され普及しました。とはいえ現代においてもファイルサイズの小ささはウェブにおいてメリットが大きいため、GIFは今でも引き続き使われている画像形式です。