この記事の目的
今やビジネスにおいてコンピュータ・情報・通信などを中心とする「IT用語」に対する知識は欠かせません。
あまり馴染みがない各分野のIT用語を、なるべく専門用語を使わずに解説していきます。
この記事の対象読者
Web制作を始めたばかりの人。
自社のWebマーケティングを任された人。
専門用語についていろいろ知りたい人。
Webマーケティングを行なっているが、言葉の定義を再確認したい人。
など、Webに限らずDXに携わるすべての方に。
Vue.jsとは
Vue.js(ビュージェーエス)は、JavaScriptのフロントエンド開発フレームワークの1つで、MVVMパターンに基づいてUI作成をアシストし、アプリケーション開発を容易にすることができます。ReactやAngularJSと同様に、コンポーネント指向のアーキテクチャを採用し、軽量で高速なレンダリングを実現しています。
Vus.jsのメリット
Vue.jsを使うメリットは以下の通りです。
- 仮想DOMによる高速レンダリング
- データバインディングによるリアルタイムでのUIの更新
- 学習コストが比較的低い。
- コンポーネントベースのアーキテクチャを採用しており、コードの再利用性、メンテナンス性が高い。
- 他のフレームワークとの統合が簡単で、既存のアプリケーションに容易に組み込むことができる。
- 様々なプラグインやライブラリが存在しており、柔軟にカスタマイズできる。
Vue.jsは軽量でシンプルなフレームワークであり、他のフレームワークと比較して学習コストが低いことが特徴です。特に中小規模のWebアプリケーション開発に向いています。
MVVMパターンとは
MVVMパターンは、Model-View-ViewModelの略で、Vue.jsやAngularJSなどのフロントエンドフレームワークで広く採用されている設計方法で、UIの設計・実装を効率的に実装することができます。
MVVMは以下の3つの要素で構成されています。
Model:アプリケーションのデータ管理、各種処理を担当
View:ユーザーに見えるUIを担当
ViewModel: ViewとModelの中継を担当。Viewでのユーザー操作をModelに反映させる
ViewとModelの同期をViewModelによって自動的に行い、ユーザー操作によるUIの更新をシンプルにすることができます。
Vue.jsが向いていないケース
Vue.jsは小規模から中規模のWebアプリケーションの開発に適していますが、大規模なアプリケーション開発には向いていないとされています。その理由は以下の通りです。
状態管理の複雑さ
大規模なアプリケーションでは、状態管理が非常に複雑になります。
またVue.jsでは、Vuexを利用して状態管理を行うことが推奨されています。つまりVuexの学習が必要になります。
モジュール管理の手間
Vue.jsは、単独のライブラリで完結しているため、他の外部ライブラリを利用するケースが多いです。しかし大規模なアプリケーションでは、ライブラリ間の依存性や競合が発生する可能性があります。
パフォーマンスが下がりやすい
大規模なアプリケーションでは、パフォーマンスが重要な要素となります。しかしVue.jsはファイルサイズが大きくなりがちです。ファイルサイズが大きくなることでパフォーマンスが低下する可能性がありますので、大量のデータや処理が必要なアプリケーションでは、ReactやAngularJSの方が適しているとされています。
ほかのフレームワークとの比較
以下は、Vue.jsとAngular, Reactといった他の主要なフレームワークとの比較表です。これは、すべての側面を網羅した完全な比較ではありませんが、一般的な違いを示しています。
Vue.js | Angular | React | |
テンプレート | HTML ベース | HTML ベース | JSX ベース |
学習コスト | 低 | 高 | 中 |
パフォーマンス | 中 | 高 | 高 |
データバインディング | 双方向 | 双方向 | 単方向 |
状態管理 | Vuex | RxJS、ngrx | Redux |
サイズ | 小 | 大 | 中 |
人気 | 高 | 中 | 高 |
まとめ
Vue.jsは、JavaScriptのフロントエンドフレームワークの1つで、MVVMパターンを採用し、UI作成に特化しています。ReactやAngularと比較して、学習コストが低く、人気のフレームワークの一つです。