この記事の目的
今やビジネスにおいてコンピュータ・情報・通信などを中心とする「IT用語」に対する知識は欠かせません。
あまり馴染みがない各分野のIT用語を、なるべく専門用語を使わずに解説していきます。
この記事の対象読者
Web制作を始めたばかりの人。
自社のWebマーケティングを任された人。
専門用語についていろいろ知りたい人。
Webマーケティングを行なっているが、言葉の定義を再確認したい人。
など、Webに限らずDXに携わるすべての方に。
YMYLとは
YMYL(Your Money or Your Life)とは、Google検索品質評価ガイドライン内で「人々の健康、経済的安定、安全、社会福祉に大きな影響を与える可能性があるトピックに関するコンテンツ」を指す用語です。
これらの情報は人々の人生で大きな決断や重要な側面に関わるため、他カテゴリのページよりも正確で高い品質が求められています。
Webサイトを運営していく場合、YMYLをよく理解しGoogleの評価基準に満たないコンテンツを提供しないように注意する必要があります。
YMYLの基準
トピックがYMYLであるかどうかを判断する基準は、以下のものに損害をもたらす可能性が考慮されます。( Google General Guideline2.3より)
・健康と安全 : 精神的、身体的、感情的な健康、または物理的な安全やオンラインの安全など、あらゆる形態の安全を損なう可能性のあるトピック。
YMYL Health or Safety : Topics that could harm mental, physical, and emotional health, or any form of safety such as physical safety or safety online.
・個人資産の保全:自分自身とその家族を養う能力を損なう可能性のあるトピック
YMYL Financial Security : Topics that could damage a person’s ability to support themselves and their families.
・社会:人々のグループ、公共の利益、行政機関への信頼性などに悪影響を与える可能性のあるトピック
YMYL Society : Topics that could negatively impact groups of people, issues of public interest, trust in public institutions, etc.
その他:人を傷つける、社会に悪影響を及ぼす可能性のあるトピック
YMYL Other: Topics that could hurt people or negatively impact welfare or well-being of society.
YMYLの対象ジャンル
YMYLに関するコンテンツは具体的に以下のようなトピックがあるとされています。
1.情報・データ・事実
不正確な情報が重大な損害をもたらす可能性があるもの
例:災害時の避難ルート
2.行動に関するアドバイス
不適切なアドバイスによって重大な害が生じる可能性があるもの
例:救急車を呼ぶべきタイミング
3.個人的な意見
人や社会に影響を与える可能性がある意見
例:人種差別的な意見
4.時事問題に関するニュース
国際問題や政治に社会的影響を与えるもの
例:戦争についてのニュース
5.SNSで拡散された場合の影響
SNSで拡散された場合に社会に重大な影響をもたらすもの、個人を傷つける可能性のあるもの
例:Tide Podチャレンジ(液体洗剤を食べる動画をSNSに投稿する)
6.オンラインショッピングや商品のレビュー
商品が重大な損害をもたらす可能性があるもの
例:治療用薬の購入
YMYLトピックを扱う上で重要な要素
Webサイト上で、不正確な情報の提供、他サイトからのコピペ、コンテンツ作成者の専門知識不足、情報の鮮度が低い、といった場合、Googleから低品質なコンテンツであると評価されてしまいます。
そこでコンテンツを作成する際に重要な考え方が「E-A-T」です。
E-A-TとはWebサイトのExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)を評価する指標で、YMYL領域のトピックでは特に重視されます。E-A-TとYMYLは密接に関わるため、E-A-Tを理解し対策することが、同時にYMYLへの対策につながります。